らりるれろ日記

或る感覚、summer endのVoタチバナロンが書くブログ

愚者の行進

5月某日
終電を逃し下北沢から横田基地周辺まで徒歩で歩くという『真更町の聡君』顔負けのフットワークを発揮していた俺は

歩き疲れた道から発せられる焦げ付いた味を感じ


既に感覚はない 造花のような脚で進んで行く

意味のない
黄昏を抱きしめて歩いていくのが気持ちいい

グダグダ言っているが
ただの終電を逃した「散歩」だ


下北から横田基地はfarなので
半日ほど歩いただろうか
出発する段階では見えなかった日も煌煌と照りつける時間帯になってしまった

鳴り響く横田基地からdepartureされていく機体の罵声と暴力の様をぼんやり見ている

ツムジ風を切り裂いていくその音だけ聞いていると

その音程のない爆音よりも下衆な音楽により「錯乱した鼓膜」なんてものは
今すぐに捨ててしまえという気持ちになってくる

その黒い気持ちも

横田基地まで来たが終電を逃すきっかけをご丁寧に下すった
通称「下北沢第三の地獄」
こと(第一、第二はここでは言及しないでおく)
下北沢ERA BARに財布を忘れたことを既に「忘れていた」ことにより増幅しているだけだろう

およそ2時間ほど歩いた段階で気付いた為に始発が動き出しても歩き続ける他なかった
故に忘れることにしたのに

恐らく現存する「行動」というカテゴリーの中で
俺は最大の愚行を犯していただろう

「世界一の愚者」の看板を提げて歩いていくと

途中ライブバーなるモノを見つける

マーシャルスタックアンプ100Wの階段を上り
(俺にはそう見える)
入り口を見ると
異邦の野郎共が中で楽しそうにロックミュージックを味わっていた

自分も話に混ざりたかったがいかんせんマニーがない

大人しく帰宅をすることにした

おそらくロックの天国の階段とやらはあんな感じだろうと思った

今日は終電を逃し下北沢から自宅まで歩いた話を書きました
残念ながら以上です
これ以上膨らみませんでした

あだばじゃ